診療科目予防科
ワクチン
狂犬病ワクチン
全ての哺乳類が感染するウイルス性疾患で、発症するとほぼ100%死亡する恐ろしい病気です。国内では、現在狂犬病の発生はありませんが、周辺国を含む多くの地域で発生があり、人や動物が亡くなっています。
出典:WHO Weekly epidemiological record 15 JANUARY 2016, 91th YEAR
厚生労働省健康局結核感染症課(2016年6月28日作成)
もし国内に狂犬病ウイルスが侵入したことを考えると、狂犬病ワクチン接種は公衆衛生の観点からとても重要です。法律でも飼っている犬への狂犬病ワクチン接種義務があり、誰かを噛んだりしたら、接種確認などが必要となることもあります。
狂犬病ワクチンは4月〜5月頃に接種するのが一般的です。当院では狂犬病ワクチンは常備しておりますので、接種が必要な方はご来院ください。
犬の混合ワクチン
混合ワクチンは法律で義務付けられているワクチンではありませんが、下表に示す重篤な病気や感染しやすい病気を予防するためのワクチンです。下表の病気は接触、排泄物、飛沫などを介して感染し、レプトスピラ病はネズミの尿や河川の水を摂取することで感染することが報告されています。
6種 | 犬ジステンパーウイルス感染症、犬パルボウイルス感染症、犬アデノウイルスⅠ型感染症、犬アデノウイルスⅡ型感染症、犬パラインフルエンザ感染症、犬コロナウイルス感染症 |
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10種 | 5種に加えて、犬レプトスピラ病(カニコーラ型、イクテロヘモラジー型、グリッポチフォーサ型、ポモナ型) |
混合ワクチンは感染症予防のために1年に1回の接種をお勧めします。
当院では、6種混合ワクチンまたは10種混合ワクチンを準備しています。生活環境に応じてどちらのワクチンが良いかご相談の上で決定しております。
猫の混合ワクチン
混合ワクチンは、下表に示す重篤な病気や感染しやすい病気を予防するためのワクチンです。病気は接触、排泄物、飛沫などを介して感染します。猫の混合ワクチンは3種混合のものが最も普及しています。3種混合以外にも5種混合や猫エイズを予防するワクチンがあります。
3種 | 猫ヘルペスウイルス感染症、猫カリシウイルス感染症、猫パルボウイルス感染症 |
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5種 | 3種に加えて、猫白血病ウイルス感染症、猫クラミジア感染症 |
当院では3種混合ワクチンの接種をお勧めしています。5種混合ワクチンや猫エイズのワクチンは特別理由がない限りお勧めしていません。これは猫の健康を考えてのものです。詳細を知りたい方は来院時にお尋ねください。ワクチンは1年に1回の接種をお勧めしています。
混合ワクチンっていつ、何回打つの?
当院では生後8週で1回目、12週で2回目を接種し、それからは1年毎の接種をお勧めしています。理由は色々な経験をした方が良い社会化期とワクチン効果が出にくい移行抗体の期間を考慮するからです。
接種時期が遅いとワクチンの効果は出やすいです。ですが、接種が遅くなると、社会化も遅れて怖がりになってしまうこともあります。接種時期はこのバランスを考えて決めています。
1回目はペットショップで接種済みの子が多いので、2回目(または3回目)を動物病院で接種する方が多いです。当院では状況に応じて適切なタイミングでのワクチン接種をご提案します。
料金表
犬の6種混合ワクチン | 5500円 |
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犬の10種混合ワクチン | 7700円 |
狂犬病ワクチン | 3500円 |
猫の3種混合ワクチン | 4400円 |
猫の5種混合ワクチン | 6600円 |
(税込み)
フィラリア予防
犬のフィラリア予防
フィラリアは蚊が媒介して犬に感染する寄生虫です。感染すると成長しながら心臓に達し、心不全を引き起こす病気です。治療には数ヵ月〜数年かかり、強い副作用が出ることもある大変な病気ですが、予防はとても簡単で5月末から11月末の間に月に1度予防薬を使うだけです。
投薬前は微量の血液検査でフィラリアが寄生していないことを確認します。フィラリア陰性が確認できたら今年の予防開始です。
予防薬にはオヤツタイプ、皮膚に滴下するタイプ、注射、ノミやダニも一緒に予防できるものなど色々な種類があります。当院ではいくつかの種類を用意していますので、ワンちゃんの性格に応じてお選びください。
フィラリア予防って本当に必要?
フィラリアに感染した犬に出会うのは年間に3頭前後です。予防が普及し、感染が減ってきているのはとても喜ばしいことです。
ですが、親戚に話を聞くと「犬は大体フィラリアで亡くなる」と言っていました。予防が普及していない40〜50年前(私も生まれる前)はそうだったんですね。予防の大事さを痛感したエピソードでした。
ちなみに2000年以降の論文では、予防していない犬がフィラリアに感染する可能性は20%前後ではないかという報告がありました。フィラリア症は初期には感染がわからない病気なので、忘れてしまいがちですが、健康には「治療よりも予防」が大切というのは犬も人も同じということですね。
猫のフィラリア予防
猫にもフィラリア症はあります。ただし、感染が成立し猫の体内で成虫まで成長するケースは稀です。猫で多い病態はHARD(Heartworm Associated Respiratory Disease)といって、喘息に似た症状を呈します。
発症は多くありませんが、近年では猫のフィラリア予防も広まりつつあります。予防をご希望の方や予防するか迷われている方は、詳しい内容をご説明しますので、お気軽にお問い合わせください。
料金表
犬のフィラリア予防
〜5.6 kg | 770円〜 |
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5.6〜11.3 kg | 1210円〜 |
11.4〜22.6 kg | 1760円〜 |
22.7〜45.3 kg | 2310円〜 |
(税込み)
猫のフィラリア予防
〜2.5 kg | 1540円〜 |
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2.5〜7.5 kg | 1650円〜 |
(税込み)
フィラリアの予防薬は5月末から11月末までの間、月に1回服用(計7回)します。表の料金は1回あたりの値段です。予防薬には、飲み薬、付け薬、ノミとダニも一緒に予防できるものなど様々な種類があり、費用も異なります。どのような薬が合っているのかご相談しますので、お気軽にお問い合わせください。
ノミ・ダニ予防
ノミ・マダニは犬や猫の皮膚に付着して吸血する寄生虫です。大半は散歩中など外出中に寄生しますが、人間が家に持ち込んで犬猫に寄生することもあります。
ノミが寄生した場合の主症状は痒みですが、他にも条虫という腸の寄生虫を媒介したり、大量寄生例では貧血を引き起こすこともあります。
マダニは噛まれた部分で炎症を起こしたり、血液に寄生する原虫を媒介します。また、近年人の死亡も報告されているSFTS(重症熱性血小板減少症候群)も媒介します。犬猫の健康のためだけでなく、人の健康を守るためにも大切な予防です。
ノミ、マダニは夏期に活発になりますが、一年通して発生するため、生活環境次第では一年通しての予防をお勧めしています。予防は月に1度予防薬を投与するだけです。当院ではノミ・マダニ予防のみのタイプや、1剤でフィラリア予防もできるタイプなどを数種類の予防薬をご用意しています。
料金表
犬のノミ・ダニ予防
2.0〜10.0 kg | 1100円〜 |
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10.0〜20.0 kg | 1320円〜 |
20.0〜40.0 kg | 1540円〜 |
(税込み)
猫のノミ・ダニ予防
〜7.5 kg | 1100円〜 |
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(税込み)